暮らす、ということ

今宵は元宵節。

旧暦のお正月になってから最初の満月。元旦に対して元宵なのだ、と今更ながらに気付いた。

台中公園ではランタンフェスティバルの最中で、巨大な張り子の灯りがいくつも灯り、広場では舞台を組んで歌やら踊りやら上演中。どう見ても小学校中学年くらいなのに全員総身タイツの衣装がこなせてアラベスクにあげた脚がやたらと美しい、ここどこのロシアですかってな子どもたちが20人ほど。ダンスに力を入れている小学校の選抜チームらしい。公立校でこの手の芸能・芸術教育をしっかりやっている。やっぱりこういうきっちりした教育は舞台芸術の底力になるよなぁ。

去年は稽古場を片っ端から門前払いされて、こういう若いプロフェッショナル予備軍をそれこそ団体で見てしまって盛大に落ち込んでいたなぁ、と思うと、じりじりと自分のやり方をつかみつつあることがなんだか奇跡のようで。でもそれが、この場所で暮らしながらやっぱり自分で居続けるということなのだとも思う。

特に緊張もせずバスに乗り降りし、仕事をし、店で買い物をし、ランニングのコースを決め、ジムに行き…身体と作品を準備する。日常がゆっくりとこの地に着地してきたのだと思う。

昇りたての巨大な満月に見送られながら、さて、次の1年に進もう。

 

 

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